私はこれまで妻とともに賃貸マンションに住んでいましたが、ずっとマイホームを持ちたいと考えていました。
実家は二階建ての戸建てで、大きな音を出したり二階に望遠鏡を置いて天体観測をしても文句を言われることはありませんでした。
しかし、現在住んでいるマンションは管理規約が厳しいことに加え、住人が廊下を歩く音がうるさかったり上階に住む人が干した布団が私の部屋のベランダまで垂れ下がっているなど不快なことが多かったのです。
そんなときに妻が妊娠し、家族が増えることになりました。
大いに喜びましたが、現在の息苦しい生活を強いられている賃貸マンションで子育てをするつもりには慣れなかったのです。
そこで一念発起し、戸建てのマイホームを購入することに決めました。
これから子どもが生まれるため出費を抑えなければならず、妻と相談して中古不動産を購入し、いずれリフォームするということでまとまりました。
私が求める物件の条件は、二階建てです。
実家で親と一緒に階段で遊んだり天体観測をした楽しい思い出があり、私も自分の子どもとそういった思い出を作りたいと考えたからです。
妻が求める条件は、家庭菜園を作りたいため庭が欲しいということでした。
これらの条件を満たしてくれる中古不動産を探しに、物件巡りが始まりました。
不動産会社で相談することに
最初はインターネットで物件情報を検索していましたが、地域を限定しても多くの物件があり絞ることが出来ません。
また、写真だけでは家の全体像が掴みづらいため不動産会社の店舗を訪れ、相談することにしました。
ただ、そんな中でも不動産ポータルサイトは使い勝手がとてもよかったですね。
こちらの要望と予算を伝えると、担当者の方は複数の物件を用意してくれたため全ての物件を内見します。
妻は身重でもあるため私一人で内見することもありましたが、テレビ電話で家の様子を撮影しながら家の中を見ることで夫婦二人の意見を尊重することが出来ました。
そして、二人で内見をしているときに理想的な物件にたどり着きました。
二階建てであることはもちろん、家全体の作りに余裕があります。
庭も広く交通量の多い道路からも離れているため野菜を育てても排ガスが気になりません。
内見には売り主も立ち会ってくれて、周囲の商店や病院などの施設や学校をはじめとする生活環境を詳しく説明してくれました。
私たち夫婦はこの物件に好印象を持ち、その場で売り主との交渉が始めました。
まず、売り主側から5パーセント程度の値引きを提示されました。
しかし、我々は無理を承知で15パーセントの値引きを求めたのです。
もちろん実際にそれだけの値引きが成立するとは考えていませんが、これも交渉戦略の一環です。
お互いが徐々に歩み寄り、10パーセントの値引きに加えて我々が不動産会社に支払う仲介手数料相当を値引きしてもらうという結果になりました。
仲介手数料は3パーセント程度になっているため、私たちにとっては実質13パーセントの値引きを獲得したことになります。
後で売り主に聞いたところによると、孫が進学するためまとまった資金が必要になり、早く売ってしまいたいという事情があったようです。
不動産売買の実務内容
交渉が成立したので、いよいよ不動産売買の実務に入ります。
まず、仲介する不動産会社に買付証明書を渡します。
本来は価格交渉の前に行うべきことですが、内見の段階で交渉が成立したためほとんど事務手続きのようなものです。
そして売買手続きを行い、手付金を支払います。
続いて重要事項の説明を受けます。
住宅の権利に関する内容や設備に関すること、契約内容についての話などがありましたが、メモを取りながら慎重に話を進めてもらいます。
そしていよいよ売買契約の締結です。
売り主と不動産会社の担当者、法律家、そして私たち買い主が立ち会いのもと、契約書の読み合わせを行って署名を行います。
これまでの人生で最も大きな買い物になるため緊張しましたが、新たな生活を始める第一歩でもあり自信を持って署名しました。
このあとに銀行にローンを申し込みましたが、不動産会社の紹介に加えて私たち夫婦に十分な収入があったため特に問題なく審査に通りました。
ほかにも移転登記や土地の実測など様々なことを行いますが、不動産会社の担当者と協力して順調に事が進んでいきます。
いよいよ不動産売買の最終段階で、物件の前で全ての鍵の引き渡しを行い、その場にいた全員で確認をしました。
これで売り主とのやりとりは完了で、あとで仲介してくれた不動産会社に仲介手数料を振り込んで中古不動産購入に関わる全ての手続きが完了しました。
ここまで非常に長い道のりでしたが、中古とはいえマイホームを手に入れられたことは至上の喜びです。
引っ越し作業を終えると、妻は早速様々な花の種や野菜の苗を買ってきて家庭菜園作りを始めました。
私は、DIYで棚を作ったり家具を加工するなど私たちにとって住みやすい家にするための作業を行っています。
これから新しい家族を迎えるために、理想のマイホーム作りに精を出しています。
最終更新日 2025年6月10日